軽井沢に子育て移住しました

軽井沢⇔東京での二拠点居住にチャレンジする新米パパのブログ

「コトリの湯」から考える今、求められる「サードプレイス」

お盆休みはまるまる夏休みだったのでずっと御代田にいたのですが、娘の保育園はお休み、妻は仕事だったので、子守りの日々でした。

さらに毎日のように近隣の友人や東京からの来客でBBQ開催していたためずっとブログ更新さぼってましたが、これからまたゆるゆる再開したいと思います!

夏休み前ですが、8月初旬に家族で新潟の水族館にでかけました。実は新潟も上越なら2時間くらいで行けちゃうのです!

そしてその帰り道に前々から気になっていた長野の「コトリの湯」に立ち寄りました。
いつもの感じでTwitter投稿したところなぜか急激に拡散され、いまもリツイートやいいねが続いていますw

拡散されたのが普段の#アツいぜ御代田 投稿ではないのが非常に残念ではありますが、「コトリの湯」がそれだけみんなに求められている場所ということだと思います。もちろん「コトリの湯」が最&高な場所ではありますが、前々から人が集まる「場所」作りに興味があるので、「コトリの湯」を例に今求められている「サードプレイス」について考えてみたいと思います。

 

  • 1日いれちゃう巣ごもり感が人気の秘訣!?

「コトリの湯」については他にも詳しいレビュー記事などがあると思うので、かんたんにだけご紹介させていただきます。

kotorinoyu.jp

「コトリの湯」は長野ICから15分くらいの川沿いにある日帰り温泉施設です。

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スタイリッシュな建物は軽井沢っぽい?

ぶっちゃけ温泉施設としては確かに施設としてきれいで、露店風呂が広いというのはありますが、そこまで飛びぬけて素晴らしい温泉というわけではないのです。ただ、なんといっても休憩スペースの充実ぶりがやばいです。

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目を引くのは休憩スペースの充実ぶり

コトリの巣をイメージしたという2階の休憩所の広大なスペースにはソファー席やハンモック寝転んでリラックスできる場所がいくつもあり、本や雑誌、1万冊以上の漫画がずらりと配置されており、なんとコーヒー無料、マッサージチェアも無料で利用できます。

照明が意図的に暗くなっていて、隠れられる場所がいたるところにあるので確かに「巣ごもり感」が見事に演出されています。

 これが平日なら900円、土日も1,000円払えば丸1日利用できるいうのだからびっくりです。

*土日の料金設定は絶対おかしいと思うw

 そしてWi-fiはもちろん電源ありのワークプレイスもあるので、真剣にワークできるかは別としておいて、ここで1日リモートワークとかしたらすごい満足度でしょう。

 さらにさらにピザ窯まであるレストランエリア、絵本がたくさんのキッズエリア、充実のお土産コーナーなど全人対応型のとんでも施設なのは間違いないので、近隣の方はもちろん、東信エリアからわざわざ高速で行ってもいいくらいの場所だと思います。

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あー間違いなく1日居られるやつです。
  • 「コトリの湯」は「サードプレイス」なのか?

 スターバックスが日本に広まっていったころ「サードプレイス」という言葉が結構、流行しました。第1の場が「家庭」、第2の場が「仕事」そしてそのどちらの場でもなく、その中間にあるリラックスできる場としての「サードプレイス」それがスターバックスであると。

 ただ、この「サードプレイス」という言葉は実はもう少し深い意味があって、元になっている本があります。

 

レイ・オルデンバーグというアメリカの都市社会学者が30年前くらいに書いた本なのですが、居酒屋、カフェ、本屋、図書館などの地域活動の拠点を「インフォーマルな公共の集いの場」として機能する〈サードプレイス〉として社会学の知見から多角的に論じている大変分厚い本です。

一応、社会学部でまちづくりとか勉強していたのですが、当時は翻訳本はなく、すぐに挫折した記憶がありますw

翻訳本が出ていて少しだけ引用させてもらうと、 

「サードプレイスは中立の領域に存在し、訪れる客たちの差別をなくして社会的平等の状態にする役目を果たす。

こうした場所のなかでは、会話がおもな活動であるとともに、人柄や個性を披露し理解するための重要な手段となる。

サードプレイスはあって当たり前のものと思われていて、その大半は目立たない。

人はそれぞれ社会の公式な機関で多大な時間を費やさなければならないので、

サードプレイスは通常、就業時間外にも営業している。

サードプレイスの個性は、とりわけ常連客によって決まり、遊び心に満ちた雰囲気を特徴とする。

他の領域で人びとが大真面目に関わっているのとは対照的だ。

家とは根本的に違うたぐいの環境とはいえ、サードプレイスは、精神的な心地よさと支えを与える点が、良い家庭に酷似している。」(p97)
レイ・オルデンバーグ(忠平美幸訳)『サードプレイス−コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」−』みすず書房 2013年

 なかなか小難しいことを言っていますが、ひとが自然と集まる場所でありながら、男女、年代関係なく知らない人同士であっても会話を中心としたコミニケーションが発生する創造的なコミニティのハブとなる場所を「サードプレイス」と言ってます。

 重要なのは自己表現、交流といったインタラクティブなコミニケーションが発生する場ということだと思います。

「家」と「職場」以外のリラックスできる場所というだけだと、それはそれで確かに「グットプレイス」なのかもしれないのですが、単なる「退避場所」でしかないので、レイ・オルデンバーグがいう「サードプレイス」ではないような気がします。

そういう意味では「ことりの湯」は1人になりたいときに文字通り「巣ごもり」して、他人とのコミニケーションを遮断するには最適な場所と言えるかもしれませんが、この場から何かが生まれてくる「場」になっているかというと疑問ではあります。とはいえ、Twitterでの反応はもちろん、土日を中心に人が殺到している様子を見る限り、現代の「サードプレイス」としてこういう一人になれる「巣ごもり」スペースが求められていることも確かです。

結局はこの「巣ごもり感」と人と人の交流が発生し、クリエイティブなことが起こっていく、そのバランスがうまくいっている場所こそが究極の「サードプレイス」なのかもしれません。

最近、日本に進出して急速に拡大している「Wework」はこのあたりのバランスをかなり意識して作って運営の仕方を工夫しているかと思います。

www.wework.com

  • 御代田で感じる「サードプレイス」

 一方で、実は御代田に引っ越して来てから東京ではなかなか感じなかった「サードプレイス感」を感じる場所がいくつかあります。

このブログやTwitterでもたびたび登場している「すずめカフェ」や「ル・パステ」、「Café&Bar greenroom」などはまさにそのような場所で、実はみなさん先輩移住者の方達が経営されているからなのか、共通してオーナーさんたちがオープンな雰囲気で気軽にお話ができてかつ居心地の良さがありながら、ワークショップなどのイベントを定期的に開催されていて、地域の方に場として使ってもらおうということにすごく寛容です。

これは東京のチェーン店では決してなかった不思議なコミニュティ感覚です。おそらく場所代の固定費が高くないので好きなお店づくりがしやすいのと、軽井沢のガチ観光地とは違って、お客さんのベースが近隣の常連住民にあるので、人と人の距離感が近いからこそできている雰囲気だと思います。

 一方で御代田には「ワークプレイス」になりえる場所が決定的に足りないので、このあたりは同じ長野にあって東京へのアクセスはそこまでいいわけではないにも関わらず、二拠点ワーカーや地域起業を積極的に生み出している、「森のシェアオフィス」のような定住者も都市との交流人口も創れる場所があるとますます面白い町になりそうです。

www.morino-office.com

ということで、たまには真面目っぽいことを書いてみました。

それでは、また!