軽井沢に子育て移住しました

軽井沢⇔東京での二拠点居住にチャレンジする新米パパのブログ

移動を味方につけて暮らしを再編集する時代

今回は先日のhulutaのコワーキングスペース「232」のオープニングイベントの後編ということで、YADOKARIの共同代表者であるウエスギさんをゲストに招いて開かれたオープニングセッション「これからの暮らし方・働き方#4」についてのレポートです。

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YADOKOARIは暮らしに関わる企画プロデュース・調査研究・メディア運営、小屋・タイニーハウス企画開発している会社。遊休不動産と可動産の活用・施設運営、まちづくり支援イベント、オウンドメディア支援などを主に手がけていて、日本に「タイニーハウス」という概念を広めたパイオニアと言っていいでしょう。

僕も「タイニーハウス」という考え方に興味を持ち始めてからすぐに「YADOKARI」のWebメディアをチェックしていて、「アイム・ミニマリスト」という本にはかなり影響を受けました。

アイム・ミニマリスト

アイム・ミニマリスト

  • 作者:YADOKARI
  • 出版社/メーカー: 三栄書房
  • 発売日: 2015/11/27
  • メディア: ムック
 

なのでこのイベントを知った時には反射的に申し込んでましたwそして、今回のスピーカーであるウエスギさんはなんと長野県小諸出身!一気に親近感が湧いてしまいました。話の内容はもちろん、資料や話し方もやわらかく、hulutaの広報の方のファシリテーションもすごくよかったので、久しぶりに満足度の高いトークイベントでした。

  •  これからの時代はいかに「移動」を味方にできるか?

トークセッションはなぜ「YADOKARI」をはじめたのか?今どのような暮らし方、働き方なのか?ユニークなアイデアを生むのに必要なことはなにか?これからの働き方、暮らし方はどうなっていくか?

と多岐にわたりましたので、話しの中で特に気になった「テーマ」について書いていきますが、私見もおりまざっていますので悪しからず。

まずは「タイニーハウスムーブメントはなにか?」について。アメリカでのサブプライムローン問題に端を発していて、何十年という住宅ローンを組んで立派な家を建てたけども、バブルがはじけて住む場所を失った人が続出。

それまでは大きな家に住む事や沢山の物に囲まれる事こそが幸せだと信じて働いていた人達が「本当の幸福とは何か?」を考えるきっかけになりました。

日本でいうと東日本大震災が契機になっています。未曾有の大災害がきっかけで、暮らしの価値観に変化がもたらました。所有するモノを減らしてシンプルに生きよう、働き方や、大事な人との暮らし方を見直してみようといった価値観を持つ人が増え、その結果として「タイニーハウス」が注目されてきたという経緯があります。YADOKARIは女川町の移動式仮設住宅から「モバイルタイニーハウス」に着目したそうです。

戦争や大恐慌や大災害、こういった時代の大きな節目に価値観が大きく転換するというのは全世界共通といえそうです。

そして日本は超高齢化社会時代に突入しており本格的に人口減少時代に向かっています。

そんな中、話題にあがることに多くなってきた「空き家」、特に地方や郊外が深刻で、古い住宅、山林、原野、放置された農地、いわゆり、処遇に困ってしまうのにコストはかかり続ける「負動産」です。これらがある日突然相続されるということが団塊の世代がお亡くなりになっていくここから10~20年くらいは続出し、「負動産大相続時代」に突入しそうです。*ちなみにこの世代は夢のマイホーム時代なので郊外を中心に持ち家所有率が8割を超えているとのこと。

そんなこともありYADOKARIには毎日、7~8件は空き家や有休地をどうにかして欲しいという相談が来てるようです。

今後は気候変動による災害リスクも高る中で、ひとつ場所に永住することを前提に生活し続けるのはリスクが高くなってきているといえそうです。

なので、住宅ローンや高額な賃貸で住宅に対して高いコストをかけるのではなく、所有するモノを極力減らして家を小さくしていくことで、住宅コストは極力減らす、「タイニーハウス」、複数の拠点を持ちながら旅するような暮らす「多拠点居住」、週末限定で滞在先を持つ「週末移住」が注目されているのは自然な流れなのです。

※人気をあつめる多拠点サービスやデンマークの休日小屋コロニーヘーブ

address.love

yadokari.net

リモートワークの広がりもあって「仕事も職場という場所でするものではない」ということが前提になってくると、「移動時間」というのをいかにに味方にできるが今後の鍵になってくるという話しがありました。

それは単純に時間を効率的に使うというだけではなく、暮らしを軽くして「移動」に対していかに寛容になれるか?頻度や時間、コストをコントロールできるかということも含むと思います。

自動運転やMaasといったテクノロジーも確実に進化していくでしょうからそれをうまく取り入れながら、移動を楽しい時間して軽やかに暮らしていくということがこれからの時代のテーマになりそうです。

そして教育環境すらも移動生活で成り立つ世の中がすぐそこになるという話も興味深く聞きました。全世界的にみて、「タイニーハウス」や「多拠点居住」のような新しい暮らし方を実践しはじめるのはほぼ間違いなく「未就学児を持つ子育て世帯が中心」それは子育てをするための「環境」に対してすごく真剣に考えて行動する人が多いからだと思いますが、逆に子どもが小学校くらいになるとひとつの拠り所を求めるようになるようです。これはなぜかというと次第に学校を中心とした「教育環境」を優先するからです。これは感覚的にもかなり理解できます。

ただ、オンライン環境で質の高いこと学ぶことができてしまう「N高」、「ミネルバ大学」ような学校が登場し注目されていますし、スタディサプリ」や「Youtube学習コンテンツ」のようなオンライン学習ツールが整ってくると、もはや学校も物理的に通う場所と考えなくてもいい時代というのはすぐそこまで来ています。

  • 働き方をひっくり返さないと暮らし方は変わらないのか?

次のテーマは働き方です。YADOKARIでは数年前に1万人くらいの人たちに「今後どんな暮らしをしたいか?」というアンケートを取ったらしいのですが、なんと回答よりもクレームが殺到したとのこと。暮らし方を変えるよりも働き方を何とかしないと暮らし方も何もないと。うーん、それだけ働き方にしばらてしまっていてしかも自分からはどうにもならないという考え方のひとが多かったということでしょう。特に会社を中心とした「職場」に必ず通わなければいけないという前提になってしまうと、すべてをそこを起点に考えなくてはならなくなります。YADOKARIウエスギさんが前職で役員を務めていたデジパ株式会社ではなんと2007年から出社義務を無くし、時間帯も問わないスーパーフレックス制度を導入、さらに10年前の2009年から副業を解禁し、結果スライドにあるような多様な働き方をする社員が続出。今ならリモートワーク、副業も当たり前ですがこの動きを10年以上前から取っていたというのがすご過ぎます。

一方でこの新しい働き方にマッチせず離れてしまった人も半分くらいはいたとのこと。万人が万人こういった取り組みに向いているかというそうではないということだと思います。ただ、少なくともこういう選択肢がどんどん出来て来ているのは間違いないので、結局、自ら働き方を改革しない限りは待っていても変わらないし、時代にいずれは置いていかれれるのではないでしょうか?

働き方と暮らし方どちらを先に変えるのか?という話しについては正直コインの表裏のような一体的な関係なので、どっちでもいいと思いますが、自らの意思でひっくり返しにいくことが重要でしょう。自分で決めていれば失敗しても他人のせいにするわけでもなく、淡々と修正していけばいいので。地方移住みたいなものはこれまで、仕事、家、暮らしを一気に変えにくという非常にハードルが高かったものだったのが仕事は変えずにリモートベースに住居はミニマムにしながら二拠点居住ということもできるようになって来ていて自分のペースで生活を移していく、段階的移住が可能です。自分もまさにその過程でバランスを探っているという感じでしょうか?ウエスギさんも何人もの人をインタビューしていく中で、都心と地方のような違う時間軸、価値観が流れている複数地域を移動しながら働き方、暮らし方を自分なりに再編集をしながら楽しんでいる人が多いと。

なんかすごくわかるなぁ。地方に移住するとついつい都市生活をディスりがちになってしまうのだけど、どちらも楽しめるようになること、ライフステージごとにバランスを変えながら移り住んでいけるといいなぁ。

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あとは複数コミニティーの話や多世代シェアハウス、拡張家族の話もおもしろかったです。ひとつの仕事、ひとつの家というのが崩れていく時代なのは間違いなのでそれをどう楽しんでいけるか?がこれからの鍵になりそうです。御代田タイニーハウス作りのヒントになりました。YADOKARIさんもすごくおもしろそうな会社さんなので何か一緒に出来たらいいなぁ。

それではまた!