軽井沢に子育て移住しました

軽井沢⇔東京での二拠点居住にチャレンジする新米パパのブログ

行くぜ!東北。「エコハウスタウン オガールタウン視察編」

この夏に高断熱・高気密住宅エコハウスへの興味関心からエネルギーまちづくり塾というオンライン勉強会に参加しました。

その中で岩手県紫波町という場所に「オガールタウン」と呼ばれるエコハウスタウンがあり、さらには戸建て住宅だけではなくエコハウス仕様の断熱賃貸集合住宅「オガーネスト」・「オガールグッデイ」というものがあることを知り、これは見に行くしかない!ということ担当の方を紹介いただき、アポ取りをして2年連続の東北ツアーを決行してきました。

土日にも関わらず、ご対応いただいた紫波町の役場の方、不動産会社の方達のおかげで、資料やネット上の記事からではわからない実物に触れることができ、大変有意義な視察ツアーになりました。

そして、一緒に参加いただいた断熱番長と建築家さん達にも大いに刺激になったようで弾丸ツアーでしたが、企画して良かったです。

ということで現地レポートですが、オガールタウン編と断熱賃貸編の2編でお届けします。

 オガールとは盛岡から約30分くらいの場所にあるJR紫波中央駅前の10.7haの広大な町の所有地を中心に一体的な都市整備開発を官民共同でおこなった一大事業で「オガールプロジェクト」と命名されています。

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紫波町役場、図書館、子育てセンター、商店、病院、宿泊費施設、体育館、公園と複合的に年数をかけながら徐々に開発されていますが、回遊性や広場、通路が非常に考えられて一体的に作られており、見慣れたチェーン店などがほとんどないためか、よくある町の風景みたいな既視感がなく、お金の匂いがしないのがすごく心地よかったです。ほどよく人がいて、寂れた感じも過熱感もなく地に足がついたコミニティが感じられました。

今回は住宅がメインの視察目的だったのでまちづくりについてはあまり深くは突っ込まず、写真中心での紹介ですが、民共同のまちづくり手法の事例として全国的にも注目を集めています。

1点気になった点としては「住む」ことに特化しているので、どうしても主要都市盛岡のベットタウンになっているので、産業、はたらく場所がなく、将来的には若者が出ていってしまう構造になってしまうのでは?と思ったことでしょうか。

これは郊外地の共通の課題と言えますが。。。

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広場が特徴的なランドスケープ

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木造で出来た役場の建物
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  • 断熱エコハウス分譲地「オガールタウン」

 オガールの敷地の1画は住宅分譲地になっています。この日詰21区と呼ばれる分譲地が非常に特徴的です。なんと断熱性能に関する統一ルールが定められており、その基準を満たさないと分譲されないのです。

*違反すると土地が買戻しされる契約になっています。

分譲に課される建築条件

・年間暖房負荷 48kWh/㎡以下

・相当隙間面積 0.8㎠/㎡以下

・構造材における町産木材の利用率80%以上

年間暖房負荷とは、室内を20℃まで暖めるために必要な延床面積あたりのエネルギー量のことで、年間暖房負荷48kWh/㎡を達成するには、日射などの自然エネルギーを上手に使いながら、断熱や換気の性能を高める必要があり「48」という数字は、一般的な性能の住宅のエネルギー消費量の1/2~1/3で済むと言われています。

軽井沢、御代田とほぼ同等の寒冷地の紫波町ではなかなかハードルが高い数値設定です。

ちなみに断熱性能でよく使われるQ値を設定していないのは、Q値にしてしまうと窓を少なくする方向に触れていまうため、街並みとして窓を多くしてもらいやすりように日射取得が重要な要素になるように年間暖房負荷を基準にしているとのこと。日射取得のためには家と家の距離を取る必要があるため景観としてもプラスに働きます。

また、建物条件付き土地販売になっており、建物を建てることができるのは温熱環境設計施工技術の認定を受けた地元工務店のみになっています。逆にいうと手間暇がかかって採算効率が悪くなるのでハウスメーカー系は入ってこないようです。地元建材の利用条件と合わせてお金の地域還流も徹底しているのです。

さらにはエリアとしての景観協定も定められており、緑道の確保、統一の常夜灯の設定など、街並みの景観維持のルール順守も求められており、街並みの維持に寄与しています。

歩いてみると、街並みとしての統一感はありながら、どれも同じような見覚えあるハウスメーカーの家ということがなく、それぞれの家が特徴的で、家と家の間に塀がなく、空間的な余裕があり、空が広いのですごく住みやすそうな印象を受けました。

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景観が美しい分譲住宅地

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岩手県と結んでいる景観協定

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日射を確保役割もしている住宅間の共有通路

一般的な分譲地に比べると守るべきルールがたくさんあり、断熱基準を超えるためのコストも高くなりがちにも関わらず、理念に共感された方達による購入により分譲地は全て完売しています。

ちなみに次の日にいったグラッセ日詰駅前通りという民間不動産会社の分譲地もオガールタウンに習ったルール設定を行っていて、さらに新幹線線路が至近という不利な条件もありながら、分譲地も全て完売しています。

kurashista.com

まさにエコロジーとエコノミーの両立であり地元にお金が還流することを徹底しています。オガールタウンは地方の住まい作りのヒントが相当詰まっていました。

続いては断熱賃貸住宅編です!

それでは、また!